AYAKASHI喫茶


ジャンル:コメディ、ほのぼの

【30分】


あらすじ

妖怪のぬらりひょんが店主を務め、狛犬の双子の小さい女の子が店を手伝い、妖狐も出てほのぼのしつつ。人間の男の子と半妖(自分を人間だと思い込んでいる)女の子のコメディも。


配役説明

ぬら爺:♂。妖怪のぬらりひょん。おじいちゃん。AYAKASHI喫茶の店主。

恋縫(こぬ):♀。妖怪の狛犬。舞彩の双子の姉。ぬら爺に拾われた幼女または、少女。 一人称は、ボク。

舞彩(まい):妖怪の狛犬。恋縫の双子の妹。ぬら爺に拾われた幼女または、少女。一人称は、ボク。

妖狐:♂。ぬらりひょんの友達。青年。

人間①:性別不問。猫又と人間の間に生まれた半妖。甘味を食べると頭に猫耳、お尻に尻尾が出る。本人は、自分の事を人間だと思い込んでいる。

⚠人間①は、演者様の性別に合わせて(/兄)or(/弟)と分岐しております。

人間②:♂。正真正銘の人間様。甘味と、小さい子供が好きな優しい男の子。ツッコミ役。


✿本編:【AYAKASHI喫茶(春)】


舞彩(まい):「ぬらじぃ!ぬらじぃ!」


ぬら爺:「ほっほっ。何じゃ、舞彩」


舞彩(まい):「今日から、ぬらじぃの〖AYAKASHI喫茶〗オープンするでしょ?」 


ぬら爺:「そうじゃなぁ。 そういえば、舞彩」


舞彩(まい):「ん?なぁに?ぬらじぃ?」


ぬら爺:「恋縫はどうしたんじゃ?」


舞彩(まい):「こぬ? んー。。。たぶん、厨房にいると思うよー?」


ぬら爺:「そうか、そうか。ということは。。。甘味を試作しておるのかの。。。」


舞彩(まい):「うん!そうだとおもうよー!」


✿:~恋縫(こぬ)side~


恋縫(こぬ):今日のおやつまでに、試作作っちゃわないと。。。


恋縫(こぬ):えーと、甘味の在庫の確認♪ 確認♪


恋縫(こぬ):「んーと?目玉のお団子のあんみつが200。猫又団子のみたらしが200。人魂のフルーツポンチが200。九尾クッキーセットが200。


恋縫(こぬ):あとはー。。。えーと?


恋縫(こぬ):あ!ぬらじぃクレープが50しかない!?!?


恋縫(こぬ):どうしよぉ~。。。」


恋縫(こぬ):ぬらじぃクレープは、ぬらじぃお手製だから、ボクには作れないし。。。。


✿:~恋縫(こぬ)side終わり~


恋縫(こぬ):「ぬらじぃ~!!ぬらじぃ~!!」


✿:厨房に居た恋縫がたたたたっと走ってぬらりひょんの所に駆け寄った。


舞彩(まい):「こぬ!?そんなに走ってどうしたの?」


恋縫(こぬ):「あっ!まい!あのね?


恋縫(こぬ):ぬらじぃクレープの在庫が残り50しかないのぉ。。今日のおやつまでに在庫あと150必要なの。。。」


ぬら爺:「ほっほっほっ。150必要なのじゃな?」


恋縫(こぬ):「うん。そうなの。。ぬらじぃー、どうしよぉー。。。おやつまでに後2時間しかないの。。。うぅー。。」


ぬら爺:「大丈夫じゃよ。パパっと作って来るからのぉ。ワシが作ってる間に恋縫、メニュー表の確認してくれるかの?」


恋縫(こぬ):「う、うん!わかったぁ!」


舞彩(まい):「ぬらじぃ!ボクは、何をしたらいい?」


ぬら爺:「ふむ。じゃあ、暖簾(のれん)と準備中の札をかけておいてくれるかのぉ?」


舞彩(まい):「あーい!わかったぁー!」


✿:間


ぬら爺:ほっほっほっほっ。


ぬら爺:恋縫の言う通り、ワシ特製クレープの在庫が少ないのぉ。


ぬら爺:久しぶりに、クレープ作りと行くかのぉ。


✿:間


舞彩(まい):「こぬ〜!メニュー表の確認よろしくねー!ボクは暖簾(のれん)と準備中の札かけてくるねぇー!」


恋縫(こぬ):「うん!分かったぁー! あ、まいー?」


舞彩(まい):「んー? こぬどうしたの?」


恋縫(こぬ):「もし、お客さんが待ってたら、ちゃんと伝えてね? おやつの時間になったら開店しますって。」


舞彩(まい):「うん!こぬ、分かったよ! じゃあ、かけてくるねー♪♪」


恋縫(こぬ):まい変わらず元気だなぁ。。。あ、メニュー表確認しなきゃ。。


✿:メニュー表確認中


恋縫(こぬ):あれ?これ、1個だけ冬用のメニュー表になってる。。 えーと、春用のメニュー表に差し替えてっと。。


恋縫(こぬ):えへへ♪♪ これでよし!


✿:~舞彩(まい)side~


✿:店の扉をあけて外に出る舞彩。


舞彩(まい):ふん♪ ふふーん♪ 暖簾(のれん)をかけないとなんだけど。。。


舞彩(まい):「んーーー!!(背伸びする) んーーーー!!(背伸びする) 届かないよぉ。。。」


舞彩(まい):何回頑張っても、暖簾(のれん)がかけられない。。ボクがまだ子どもだから。。身長がたりないから。。


舞彩(まい):「はぁー(ため息) 暖簾(のれん)どうやってかけようかなぁ。。。はぁー(ため息)」


舞彩(まい):かけられない暖簾(のれん)を店の壁に立てかけて置いてから、準備中の札を扉に引っ掛けた。


舞彩(まい):困って途方に暮れてた時に、狐のお兄さんに声をかけられた。


妖狐:「やぁ、お嬢ちゃん? 困ってそうだねぇ。どうしたんだい?」


舞彩(まい):「あ。。狐のお兄さんこんにちわ。。」


妖狐:「こんにちわ。困ってそうだけど、どうしたんだい?」


舞彩(まい):「あ。えと。。暖簾(のれん)をかけたいの。。でもボク。まだ子どもだから、その。。身長が届かなくて。。。困ってたの。。。」


妖狐:「そうかそうか。暖簾(のれん)とは、コレか?」


舞彩(まい):狐のお兄さんは、暖簾を指さした。


舞彩(まい):ボクはコクンと、頷いた。


妖狐:「じゃあ、私が代わりにこの暖簾をかけてあげよう。」


舞彩(まい):「ありがとう。狐のお兄さん。」


妖狐:「いやいやいいんだ。なぁに、私はぬらりひょんが開店すると言っていた喫茶が気になって来てみたんだ。」


舞彩(まい):「え。。お兄さんは、ぬら爺のお友達なの?」


妖狐:「まぁ、そうなるかな。。」


舞彩(まい):「そっか♪ そっか♪ あ、でも。おやつの時間になったら開店するから、まだ待ってて? お兄さん?」


妖狐:「あぁ。もちろん、待たせて貰うさ。ぬらりひょんが大切にしているっていう双子の片割れにも出会えたんだからなぁ。」


舞彩(まい):「へ??」


妖狐:「ははは笑 お嬢様ちゃんは気にしなくていいんだ。」


舞彩(まい):「ん!わかった! じゃあ、ボク。準備してくるからもう少し待っててね? 狐のお兄さん!」


妖狐:「くっくっくっ笑  あぁ。 待たせてもらうよ。」


✿:~舞彩(まい)side終わり~


恋縫(こぬ):まい、なかなか戻ってこないなぁ。。。大丈夫かなぁ?


恋縫(こぬ):それに、ぬらじぃも。。クレープ作るの大丈夫かなぁ。。。心配。。


✿:30分後


✿:お店の扉をあけて舞彩が戻ってきた。


舞彩(まい):「こぬー! きいてよー!ボクの身長だと、暖簾がなかなかかけられなくて、ぬらじぃのお友達の狐のお兄さんがかけてくれたのー♪」


恋縫(こぬ):「え。そうなの? 優しいお兄さんだったんだね♪♪ まいに何も無くて良かったぁー。。ぬら爺のお友達かぁ。あ、もしかしてそのお兄さんお客さん?」


舞彩(まい):「うん。そうなんだよー♪ お客さんだったから、ちゃんと伝えたよ?」


恋縫(こぬ):「何て伝えたのー?」


舞彩(まい):「えーとね、〖おやつの時間になったら開店するよー〗ってちゃんと伝えたもん!!」


恋縫(こぬ):「それなら良かったよぉー♪」


✿:厨房から、ぬらりひょんが戻ってくる。


ぬら爺:「恋縫、舞彩、ワシ特製のクレープの在庫多めに作っておいだぞぉ。」


恋縫(こぬ):「ぬらじぃありがと♪ じゃあボク、試作作っちゃうね!」


ぬら爺:「ほっほっほっ。季節によって変わる甘味があったら面白そうじゃのぉ。。後1時間半あるんじゃ、ゆっくり作ったらええ。」


恋縫(こぬ):「うん♪ 頑張るねぇー!」


舞彩(まい):「試作出来たら教えてねー!こぬー!」


恋縫(こぬ):「うん!わかったぁ♪♪」


ぬら爺:「ほっほっほっ。舞彩は、本当に甘味が好きじゃのぉ。」


舞彩(まい):「だってぇ、甘くて美味しいもの食べると胸がポカポカするんだもん♪♪」


ぬら爺:「そうか、そうか。ワシも、甘味は食べると幸せになれるから好きじゃのぉ。」


✿:~恋縫(こぬ)side~


恋縫(こぬ):へへへ♪ 本当にぬらじぃはすごいの♪ 30分でクレープ150個作っちゃうなんて、本当にすごいのぉ♪


恋縫(こぬ):よぉーし♪ 試作作っちゃうぞぉー♪


恋縫(こぬ):えーと。。。。んーと。。。。。


恋縫(こぬ):ぬらじぃが言ってた、季節が変わる時に出す甘味を試作してみよぉーっと♪


✿:試行錯誤し、1時間経過。。。。


恋縫(こぬ):よし!決めた!! これで完成だぁー♪♪


恋縫(こぬ):季節限定パフェ♪ かーんせーい♪♪


✿:~恋縫(こぬ)side終わり~


恋縫(こぬ):「まーいーー!!ぬーらーじぃーーー!!」


舞彩(まい):「なぁーにー?? こぬー??」


ぬら爺:「どうしたんじゃ? 恋縫。」


恋縫(こぬ):「季節限定パフェできたよぉー♪♪」


✿:厨房から季節限定パフェを二つお盆に載せて、ゆっくり、ゆっくり歩いて、まいとぬらじぃの所に持っていく。


舞彩(まい):「わぁ〜♪♪ すっごいキレイ♪♪ このイチゴが狐のお兄さんみたいですごいねー♪」


ぬら爺:「ほっほっ。美味しそうじゃのぉ。恋縫、よう頑張ったのぉ。して、狐のお兄さんとは。はて、舞彩それは誰の事じゃ?」


恋縫(こぬ):「えへへぇ♪♪ 想像して作ってみたんだぁ♪♪」


舞彩(まい):「ぬらじぃ、んーとねぇ。。青い髪の毛の狐のお兄さんのことだよー? ぬらじぃのお友達って言ってたよー?」


ぬら爺:ふむ。青い髪の毛の狐のお兄さん。。 


ぬら爺:妖狐の事かのぉ。。ほっほっ。懐かしい友が初めての客になろうとはのぉ。。いやはや、妖狐が甘味を好むとはのぉ。


ぬら爺:ダメ元で声をかけたが、まさか来てくれるとはなぁ。。

嬉しいことじゃのぉ。。


舞彩(まい):「ぬらじぃ? おーい? ぬらじぃ?」


✿:ヒラヒラとぬらりひょんの目の前に手を振る狛犬の舞彩。


ぬら爺:「おぉ。。すまんすまん。そうじゃワシの友じゃよ。」


舞彩(まい):「そっかぁ♪」


恋縫(こぬ):「メニュー表に季節限定パフェを記入しちゃうね?」


ぬら爺:「頼んじゃよ。恋縫」


✿:開店時間になり、ぬらりひょんの妖力で、外の店の扉にかかっていた準備中の札が開店中に変わる。


引き戸を開ける音:ガラガラッ


舞彩(まい):「いらっしゃいませ♪ AYAKASHI喫茶へようこそぉ♪」


妖狐:「やぁ、お嬢ちゃん。邪魔するよ。」


恋縫(こぬ):「お席は空いている所でお好きな場所にお座り下さい♪」


妖狐:「ありがとうよ。」


✿:妖狐が座ったのを確認して舞彩がチラリとぬらりひょんを見る。


ぬら爺:舞彩からの視線がワシに来た。舞彩の目を見ると、〖狐のお兄さんと話さないの?〗と言っておった。


ぬら爺:ほっほっ。いい娘をワシは拾ったものじゃなぁ。。


妖狐:「ぬらりひょん、久方ぶりだな。」


ぬら爺:「ほっほっ。久方ぶりじゃのぉ。妖狐の若造よ。」


妖狐:「若造だなんてやめてくれよ、これでも1000歳になったんだ。」


ぬら爺:「まだまだ、ワシからすれば若造じゃ。」


妖狐:「ったく。これだから、ぬらりひょんは読めねぇんだよ。」


ぬら爺:「ほっほっ。そんな簡単にワシの考えを読まれては困るからのぉ。」


妖狐:「そういやぬらりひょん。」


ぬら爺:「ん?何じゃあ、若造よ。」


妖狐:「喫茶の開店おめでとう、ぬらりひょん。」


ぬら爺:「ほっほっほっほっ。(愉快そうに笑う) ありがとう。若造よ。ワシの娘達の作った、甘味でも食べて行ってくれ。少しはサービスしよう。」


妖狐:「甘味気になっていた。そうさせてもらおう。だが、サービスはしなくていい。通わせて貰う。」


ぬら爺:「そうか。そうか。」


妖狐:「甘味注文してもいいかい?」


ぬら爺:「では、恋縫に伝えてくれるかの。ワシは、厨房に入るのでなぁ。」


妖狐:(まさか、ぬらりひょん自ら甘味を作っているなど、思いもしなかった。そら、さぞかし美味い甘味なのだろうなぁ。。)


恋縫(こぬ):ぬらじぃと狐のお兄さんがお話してたから、ずっとまいとどうしたらいいんだろうね?って小声で話してた。


妖狐:「やぁ、こぬと言う名のお嬢ちゃん。甘味の注文してもいいかい?」


恋縫(こぬ):「!? え? はい♪ (てっきり、まいが呼ばれるのかと思ってた。。。) 」


舞彩(まい):注文をボクが受けるもんだと思ってたら、こぬご指名かぁ。。。ボクが、狐のお兄さんとお話したのに。。。はぁー(ため息)


✿:間


妖狐:「では、この猫又団子のみたらしを一つ、季節限定パフェを一つ貰おうか」


恋縫(こぬ):「はい!注文を繰り返しますね。猫又団子のみたらし1つに、季節限定パフェ1つで間違いないですか?」


妖狐:「あぁ。あっている。」


恋縫(こぬ):「少々お待ち下さい。」


妖狐:私から注文を受けた、こぬと言う名のお嬢ちゃんは。パタパタと小走りをし、尻尾をゆらゆらと揺らしながら厨房にいるぬらりひょんの所に注文された甘味を伝えに行っていた。


妖狐:その後ろ姿がとても可愛くて、笑みを浮かべてしまった。


妖狐:メニュー表に目を向けた時に、視線を感じ。横目で、見てみると、私が手伝ってあげたお嬢ちゃんが頬を膨らませてこっちを見ていた。


舞彩(まい):むぅー。ボクがこぬじゃなくてお兄さんの注文受ける人になりたかったなぁ。。(不貞腐れながら。)


舞彩(まい):むぅー。甘味をぬらじぃと一緒に作ってるのも、こぬだし。。。ボクだって、ぬらじぃと一緒に作りたいのに。。(悲しそうに。)


妖狐:「お嬢ちゃん。」


舞彩(まい):「!?」


妖狐:「そんなに頬膨らませ過ぎると、可愛らしい頬が破裂してしまうよ。目に涙まで溜めて。何かあったのかい?」


舞彩(まい):「え。。。ほっぺがパーンって破裂しちゃうの?それはこまるぅー」


妖狐:「はっはっはっはっ。(可笑しそうに笑う)」


舞彩(まい):「え? だって、だって、ほっぺがパーンって破裂しちゃうんでしょー?(慌てながら)」


妖狐:こんなに純粋で、なんの疑いも持たないお嬢ちゃんが、可笑しくみえるよりかは、愛(あい)らしいと思ってしまった。


妖狐:「すまない。すまない。頬は破裂したりなんかしない。ちょっとした冗談だ。」


舞彩(まい):「ほ。。ほんと?」


妖狐:「あぁ。破裂はしない。だから、そんなに愛らしい姿を私に見せつけないでくれ。」


舞彩(まい):「愛らしい?それってなぁに?」


妖狐:「ははは笑 お嬢ちゃんが可愛くて仕方ないという事だよ。」


舞彩(まい):「。。。い。」


妖狐:「ん?どうしたんだい、お嬢ちゃん。」


舞彩(まい):「お嬢ちゃんじゃなくて、ボクの名前は、まい。」


妖狐:「そうかそうか、では、まい。これからここに私は通わせて貰うからよろしくな。」


舞彩(まい):「うん!よろしく、お兄さん!」


✿:間


ぬら爺:「ほれ、恋縫。注文されたものじゃ。落とさずに運ぶんじゃぞ?」


恋縫(こぬ):「うん!ゆっくり、ゆっくり。だもんね♪」


ぬら爺:「そうじゃ、ゆっくり、ゆっくり。歩くのじゃよ?」


恋縫(こぬ):ぬらじぃの言葉を背に、狐のお兄さんの所まで、ゆっくり、ゆっくり、お盆を見ながら、歩いて持っていく。


恋縫(こぬ):「ご注文の甘味です♪ あれ?まい、お顔真っ赤だよ?どしたの?」


舞彩(まい):「え!? そんなことないよぉ////」


妖狐:「あぁ、こぬの嬢ちゃんありがとう。じゃあ早速いただきます。」


妖狐:私が猫又団子のみたらしを手に取って1口食べると、二人分のキラキラとした視線が私の方にささっている。


妖狐:「団子がもちもちしていて、みたらしのあまじょっぱさとマッチしていてとても美味しいよ。」


舞彩(まい):「ほんとぉー!!良かったぁ♪♪ ぬら爺の作る甘味は美味しいんだよぉ~♪♪」


恋縫(こぬ):「まいー、ボクも作ってるんだけどぉー!!」


舞彩(まい):「あ。。そうだった。ごめんね、こぬ。。」


恋縫(こぬ):「いいよ〜♪ 今度は、まいも一緒に作ろうね♪」


舞彩(まい):「うん!」


妖狐:そういうと、まいとこぬは、ぬらりひょんのいる厨房からみえるカウンター席まで尻尾を揺らしてかけて行った。


✿:少しの間。


✿:~人間side~


人間①:あ〜。妖怪可愛い。可愛い、可愛いー!!!!座敷わらしに、狛犬。猫又。それになんと言っても、妖狐!!


人間①:座敷わらしの髪の毛サラッサラなんだろうなぁ~。狛犬、猫又、妖狐の尻尾はもっふもふなんだろうなぁ~♪


人間①:いいなぁ~♪ さわりたぁーーーーーーーーい♪


人間①:「はぁー(ため息) どこかに妖怪が店主する喫茶店ないかなぁ。。。。」


人間②:「お前、相変わらずの妖怪好きだなぁ。。。」


人間①:「いいじゃんか!!可愛いし、もふもふだし、ほんと、妖怪喫茶あったら行くんだけどなぁ。。。」


人間②:「でもさぁ、可愛いだけじゃなくて、妖怪は、人間に危害を加えるんだろう?」


人間①:「それは、あれじゃない? 私(/僕)たち人間の誰かが妖怪に危害を加えたから仕返しされた。それだけでしょ?」


人間②:「ほんと、お前の頭ん中が理解出来ない。妖怪は妖怪だろ?」


人間①:「お前は分かってないんだよ!実際に会ってみたらその考えも変わると思うけどなぁ。。。」


人間②:「は? お前は、妖怪にあったことあるのかよ?」


人間①:「ん?ないよ?」


人間②:「は?」


人間①:「ん?」


人間②:「ないのかよ!!」


人間①:「あったら自慢してるっての!!」


人間②:「そうだよな。お前はそういう性格してたよな。。。。」


人間①:「あ、そういえば。。。」


人間②:「なんだよ。。。」


人間①:「えーとね。。。。。なんだっけ?」


人間②:「いや、お前が、そういえばって言ったんじゃないかよ!!」


人間①:「あ、そうだったそうだった!!」


人間②:「今度はなんだよ。。。」


人間①:「あのね、おやつの時間に今日から開店する喫茶店があるんだって!! 行ってみようよ!!」


人間②:「おやつの時間? あー、15時な?」


人間①:「そう!!」


人間②:「で、何て名前の喫茶店なんだよ?」


人間①:「えーと。。。。。。。。。(考え込む)」


人間②:「。。。。。。」


人間①:「んーと。。。。(考え込む)」


人間②:「。。。。。」


人間①:「えとねー? んー。。。。。(考え込む)」


人間②:「なぁ、お前、まさかとは思うが。。。喫茶店の名前分からないんじゃないのか?」


人間①:「あ!そうそう!思い出した!!(声をあげて)」


人間②:「うわぁ!? びっくりしたぁ。。。 急に声をあげんじゃねぇーよ!!」


人間①:「ん?なんでびっくりしてるの?」


人間②:「いや、お前のせいだよ!!」


人間①:「ん?そうなの? ごめんね?」


人間②:「もう、突っ込まないぞ。。。」


人間①:「あのね、喫茶店の名前ね、〖AYAKASHI喫茶〗っていう名前だった♪」


人間②:「ん? AYAKASHI喫茶?」


人間①:「うん、〖AYAKASHI喫茶〗♪」


人間②:「AYAKASHIって、妖のことだろ?」


人間①:「もし妖怪の妖って意味で名前がそうなら。」


人間②:「すっげぇー、嫌な予感。。。。」


人間①:「妖怪に会えるってことでしょ?しかもしかも、もしかしたら、狛犬とか妖狐とかいるかもしれない!!もふもふできるってことじゃん!!何それ、何それ!!めっっっっちゃいいじゃん!!」


人間②:「あ。。。うん。。。。そうだなぁ。。。(引き気味に)」


人間①:「ねぇ、行こ!!ぜっっったい行こ!!」


人間②:「あ。。。あぁ。。。。(押され気味に)」


人間①:「よし!じゃあ、超特急で行くよ〜!!ちゃんと捕まっててねぇ〜!!!」


人間②:「捕まっとけって。。。。まさか。。。。」


人間①:「Rady GOーーーーー!!!!!」


人間②:「早い早い早い早いぃーーーーーーー!!!!」


✿:少しの間


人間①:「みーーーーーつーーーけーーーたぁーー!!!!」


人間②:「おい!! 急に止まるなよ!!お前の背中に鼻ぶつけただろーが!!」


人間①:「ん? なに? 振り落とされなくて良かったね!」


人間②:「振り落とされて溜まるかってーの!!怪我だけじゃすまないだろーが!! つーか、お前、本当に人間か?」


人間①:「失礼な、れっきとした人間様だよ!!」


人間②:「いや、普通の人間だったら、あんな速さで走らねぇーってーの!!!俺だけか? 車やバスの間を新幹線見たいな速さですり抜けて走ってるお前は、どう考えても人間様な訳ないだろ!!」


人間①:「えぇーーーーー!!!!!」


人間②:「まぁ、いい。ほら、入るんだろ?」


人間①:「うん!はいろー!!!」


✿:~人間side終わり~


恋縫(こぬ):ん?外が騒がしい。。? あれ、この匂い。。。!?


舞彩(まい):こぬも、気づいたんだ。。。この匂いは。。。にん。。げん。。。?


恋縫(こぬ):「ぬらじぃ!!」


舞彩(まい):「ぬらじぃ!!」


ぬら爺:「ふぅむ。。この匂いは、人間と、妖と人間の間に生まれた半妖ってところかのぉ。。恋縫、舞彩、心配せんでも大丈夫じゃよ。」


恋縫(こぬ):「でも!!人間は。。。。」


舞彩(まい):「ボク達のことを苛める悪いやつなんでしょ。。」


ぬら爺:「大丈夫じゃよ、ワシが店主であり、恋縫と舞彩の父何じゃ。いじめたりさせるわけないじゃろう?」


恋縫(こぬ):「。。。。。。」


舞彩(まい):「。。。。。。」


ぬら爺:「この喫茶店は、人間も妖も来た人は皆。大事なワシらのお客様じゃ。」


恋縫(こぬ):「それはそうだけど。。。」


舞彩(まい):「それは。。。そうかもしれないけど。。。。」


ぬら爺:「大丈夫じゃ、ワシの言うこと信じられないかのぉ?」


恋縫(こぬ):「信じられる」


舞彩(まい):「んーん、信じられる」


ぬら爺:「なら、大丈夫じゃよ。」


✿:少しの間


ぬら爺:ガラガラと、店の引き戸を開けて人間と半妖が来店した。


人間①:「わぁーーーーー!!!!本当に喫茶店だぁー!!」


人間②:「おい!!うるせぇー!!!少しは声抑えやがれ!!」


恋縫(こぬ):「あはは笑 変な人間のお客様が来たね、まい。」


舞彩(まい):「んふふ笑 本当にね、変な人間のお客様が来たね、こぬ。」


人間①:「きゃわ///」


恋縫(こぬ):「へ?」


舞彩(まい):「え?」


人間①:「きゃわいいーーーーーー/////可愛い可愛い可愛い可愛いーー!!! なになに?君たち双子なの? これは神様からのプレゼント!?あー、この可愛さで死ねる。うん、死ねる。」


恋縫(こぬ):「わぁーーーーーーー!!!」


舞彩(まい):「きゃーーーーーー!!」


人間②:「おい!こら!!嬢ちゃん達がびっくりしすぎて固まっちまったじゃねぇーかよ!!んで、死ぬな、勝手に昇天するな!!」


ぬら爺:「ほっほっ。元気のいい人間じゃのぉ。。。ほれ、そこの半妖のお主、いい加減ワシの娘二人を離して貰おうかの。」


人間②:「え? は? 半妖!? こいつが!?」


ぬら爺:「なんだ、お主知らなかったのか。。」


人間②:「知らなかった。。。というか人間じゃない速さで走ってた時点で、人間では無い。。。よな?」


ぬら爺:「ほっほっほっほっ。(愉快そうに笑う)」


人間①:「あーあー。まだもふり足りない!!」


人間②:「少しは、我慢するか、自重しろっての!!」


恋縫(こぬ):「ぬらじぃ~!!」


舞彩(まい):「ぬらじぃ~、びっくりしたぁ~!!」


ぬら爺:「ほっほっ。大丈夫じゃ、大丈夫じゃ。(双子の頭を撫でながら宥める)」


人間②:「はぁー(ため息)爺さん、すまねぇ。コイツ、可愛い者とか、妖怪には目がなくて。。暴走止められず申し訳ない。」


ぬら爺:「構わんよ。人間よ、お主も甘味を食べに来たのかの?」


人間②:「あ。。はい。そうです、コイツに誘われて食べに来ました。」


ぬら爺:「そうかい、そうかい。じゃあ、空いてる席に座って舞彩に注文を伝えて貰ってもいいかの?」


人間②:「あ、はい。分かりました。 えーと。。じゃあココに座るか。。」


人間①:「なんでお前だけ座ってんのよ!!私(/僕)も座る!! あ、狛犬の双子のお嬢ちゃん達ごめんね、急に抱きついちゃって。。。びっくりさせたよね。。。本当にごめんね。。」


恋縫(こぬ):「びっくりはしたけど、大丈夫です! ね、まい?」


舞彩(まい):「う、うん。びっくりして、大きな声出してごめんなさい。お姉さん(/お兄さん)。。。」


人間①:「ありがとぉーー!!!!」


恋縫(こぬ):「お嬢ちゃんじゃなくて、ボクは、こぬ。」


舞彩(まい):「ボクもお嬢ちゃんじゃなくて、まい。」


人間①:「うんうん♪ こぬちゃん、まいちゃん、よろしくね!」


恋縫(こぬ):「うん!よろしく猫又のお姉さん(/お兄さん)!」


人間①:「え。。。? 猫又?えーと。。。だれが?」


舞彩(まい):「う? お姉さん(/お兄さん)のことだよ?」


人間①:「わ(/ぼ)、わ(/ぼ)、私(/僕)!? え!? コイツじゃなくて? 私(/僕)!?」


人間②:「俺はれっきとした人間様なのでね、お前みたいに新幹線見たいな速さでは走れないぞ?」


人間①:「え。。えぇーーーーーー!!」


人間②:「うるさい!!黙れ!!」


人間①:「ちょっと、私(/僕)に対しての扱い酷くない!?」


人間②:「酷くない、これが普通だ。」


恋縫(こぬ):「あはは笑(可笑しそうに笑う)」


舞彩(まい):「ふふふ笑(可笑しそうに笑う)」


人間②:「ほれ、メニュー決めようよ。こぬちゃん、まいちゃん、狐耳のお兄さんにご迷惑になってるからさ。。。」


人間①:「狐耳。。。。(辺りを見渡して見つける。)もふりたぁい、もふりたぁい!! ちょっとそこの妖狐のお兄さん、その立派な尻尾をもふもふさせて下さぁーい!!」


妖狐:「嫌だ。触らせぬ。そんな簡単に私の尻尾を触られてたまるか。それに、狛犬のお嬢ちゃん達を困らせる事をするアンタには、触らせないよ。」


人間①:「え。。。。。あ。。。。はい。(ショック受けて椅子に座る)」


ぬら爺:ほっほっほっほっ。楽しそうでなによりじゃ。恋縫、舞彩に笑顔も見られてワシは嬉しいぞ。


人間②:「よし!えーと、俺は、目玉のお団子のあんみつ1つ。と、季節限定パフェ1つ、それに。。ぬら爺クレープを1つ。。うん、これに決めた!! こぬちゃん、注文これでお願いします。」


人間①:「じゃあ私(/僕)は、猫又団子のみたらし2つと、季節限定パフェ1つ、ぬら爺クレープ2つ、目玉のお団子のあんみつ1つを注文してもいい?まいちゃん。」


恋縫(こぬ):「はい!注文を繰り返します。」


人間②:「うん、お願い。」


恋縫(こぬ):「目玉のお団子のあんみつが1つ、季節限定パフェが1つ、ぬら爺クレープが1つで間違いないですか?」


人間②:「うん、あってるよ!」


恋縫(こぬ):「じゃあ、少々お待ちください♪」


舞彩(まい):「はぁい!注文を繰り返します!」


人間①:「うん!お願いね!」


舞彩(まい):「猫又団子のみたらしが2つ、季節限定パフェが1つ、ぬら爺クレープが2つ、目玉のお団子のあんみつが1つ。。で間違いないですか?」


人間①:「うん♪ 合ってるよ♪」


舞彩(まい):「では、少々お待ち下さい♪」


✿:パタパタとぬら爺のいる厨房に姿を消していく。


人間①:「ねぇ、こぬちゃんとまいちゃんの後ろ姿見た? 見たよね?」


人間②:「あ。あぁ。見たよ。見たって。可愛いよな。こぬちゃん、まいちゃん。」


人間①:「お前から、可愛いだなんて言葉が出てくるとは!?」


人間②:「なんだよ。。俺だって可愛い位は言うさ、小さい子は好きなんだよ。」


人間①:「初耳だ!! というか、めっちゃ可愛い。何あの後ろ姿!!しっぽがゆらゆらって揺れてるのよ!!可愛すぎでしょ!!家に欲しい。。。。家に欲しいよぉーーーー!!」


ぬら爺:「やらんよ。ほれ。半妖のお嬢ちゃん(/坊主)の注文された甘味じゃ、人間の若造の注文された甘味はこっちじゃよ。」


人間①:「あ、ありがとうございます!ぬらりひょんのおじいちゃん。」


人間②:「ありがとうございます!早速いただきます!!」


ぬら爺:「ほっほっほっ。ぬら爺でいい。ぬらりひょんだと長いじゃろ? おー、どうぞどうぞ、ゆっくりお食べ。」


人間①:「じゃあお言葉に甘えて、ぬら爺ありがとう!」


人間①:ぬら爺は、私(/僕)に甘味を届けた後。また、厨房に戻って行った。


人間①:届いた甘味をじっくり見ると、やっぱり可愛い。猫又団子は、本当に猫又の形にお団子がなってるし、そこにみたらしがかかってて、なんか、猫又のお団子にお布団がかかってるみたいですっごい可愛い♪♪ あー、食べるの勿体ないなぁ。。。


人間①:お団子も、もちっもちで、口に入るととろけちゃう。なにこれ、なにこれ!!すっごい美味しい!!


人間①:季節限定パフェのいちごは、妖狐の形になってる、ふふふ、とっても可愛いし、いちごのアイスクリームの優しい味がする。あー、とっても美味しいよぉーーーーー!!!!


人間②:「あー、甘くてうめぇーー!! これは美味いわ!!いくらでも食える!!」


恋縫(こぬ):良かった、美味しいって言ってもらえて♪


舞彩(まい):人間のお兄さんの、お口に合って本当に良かった♪


人間②:「こぬちゃん、まいちゃん!すっげぇー美味しいよ!! こんなに美味しいの食ったことねぇー!! なぁ、またココに食いに来てもいいかな?」


恋縫(こぬ):「あはは笑 もちろんだよ!人間のお兄さん!」


舞彩(まい):「お兄さんなら、いつだって大歓迎だよ!人間にもお兄さんみたいに良い人がいるんだってわかったから♪」


人間②:「ありがとうな!!」


人間①:ぬら爺クレープは、優しい味わいもする中で、クレープのもちもちした生地が生クリームとバナナ。チョコソースを包んでてとっても美味しい♪ 甘さも控えめで。あー。いくらでも食べれちゃうよぉー!!


人間①:目玉のお団子のあんみつ。。。目玉に見えるのは。お団子にチョコペンで目が書かれてるのかな? ふふふ。可愛い。あんみつの小豆は、ふっくらしてて小豆の甘みがちゃんと残ってて。。。ん~~♪♪ 美味しい♪ あ、もしかしてこの小豆、小豆洗いの小豆かなぁ。本当に美味しい♪


恋縫(こぬ):(あはは笑 猫又のお姉(/兄)さんすっごい面白い顔してるぅー。ね、まい?)


舞彩(まい):(うん! 猫又のお姉(/兄)さんほんとにコロコロ表情変わってて面白いねー♪)


ぬら爺:ほっほっほっほっ。半妖のお嬢ちゃん(坊主)の頭に耳と尻に尻尾が生えてきたのぉ。そんなに美味しい美味しいと言って食べてくれると作りがいがあるもんじゃ。


妖狐:くくくっ。猫又の娘っ子だったのか。本当に。コロコロと表情が変わっているなぁ。。甘味が好きなのだろうなぁ。ほんと、こうして見ると、ただの娘っ子(/坊主)なのだがなぁ。。。可愛いものだ。。


人間①:「ん~~♪♪ 美味しかったぁ♪♪」


人間②:「俺も美味かった!」


人間①:「ぬら爺、こぬちゃん、まいちゃん、お金ココに置いて行くね!ご馳走様でした、また食べに来ます!!」


人間②:「ぬら爺さん、こぬちゃん、まいちゃん、とっても美味しかったよ。ご馳走様でした、また食べに来るな! あ、お金ココに置いて行きます!」


恋縫(こぬ):甘味の代金をテーブルに置いて、猫又のお姉(/兄)さんと人間のお兄さんは、〖AYAKASHI喫茶〗を出て行った。


舞彩(まい):人間のお兄さん、猫又のお姉(/兄)さんの耳と尻尾みて驚いてたなぁ。。。面白い人間。


妖狐:「ぬらりひょん、私もココに代金置いて行くな。また明日来る。こぬ、まい、ご馳走様。」


恋縫(こぬ):「えへへ♪ また来てくださいねー!!狐のお兄さん!!」


舞彩(まい):「へへへ♪ 明日狐のお兄さんが来るの待ってまーす!!」


妖狐:こぬ、まい、の声を背中で受けながら、店を私はでる。あぁ、夕焼け空から夜空に変わる黄昏時(たそがれどき)。また。明日も来よう。ぬらりひょんの可愛い娘二人に会いに。。。


❀:~〖AYAKASHI喫茶(春)〗終わり~