・:【葉露(ハロ)と音羽(ウィン)~かぼちゃ頭と呼ばないで!~】
語り手:昔むかし、あるところに。
語り手:小さな村がありました。
語り手:その村では。沢山のかぼちゃを栽培していたんだと。
語り手:この村の森の奥には、魔女がいたそうな。
語り手:その魔女は、どんな物にでも命を、吹き込むんだとか。。。
語り手:それを知った。村人たちは。
語り手:魔女の家を目指し、沢山のかぼちゃを持っていったんだとか。。
・:・・・間・・・
語り手:魔女が住むと言われている森には。
語り手:不気味な者達がうようよと生存しているんだとか。。
語り手:そんな噂を知っても尚。
語り手:村人たちは、気にせず森の奥へ、奥へと足を進めていく。
語り手:村人たちが魔女の家に着くと、呼び鈴を鳴らした。
魔女:「ハイハイ? いますよぉー!」
語り手:家の中から、とんがり帽子を被った若い 男/女 の魔女が出てきたんだと。
語り手:村人たちは、どうしても子供が欲しいと。
語り手:魔女へ話したんだと。
語り手:それを聞いた魔女は。。。
魔女:「ふむ。なるほど、なるほど。
魔女:村の人間には年寄りしか居ない。
魔女:だからせめて、自分たちが育てた野菜が。
魔女:子どもになってくれたら良いと。。
魔女:そういうことだね?」
語り手:そう魔女が問いかけると。
語り手:村人たちは口を揃えて。そうだ!と言った。
魔女:「そんなに子どもが欲しいのなら。。しかたないねぇ。
魔女:そこの大きいかぼちゃを2つ貰おうか。」
語り手:村人たちは魔女に、2つの大きなかぼちゃを渡したんだと。
魔女:「3日後に、貴方達の村に届けに行くよ。」
語り手:そう言うと魔女は。村人たちを村に帰るよう伝え。
語り手:大きなかぼちゃ2つに命を吹き込む作業に取り掛かった。
魔女:「さて。。
魔女:この大きな2つのかぼちゃへ命を吹き込むのはいいんだが。。。
魔女:人間の遺伝子の冷凍保存はどこにやったかなぁ?」
・:~少しの間~
魔女:「あった。あった。
魔女:ここに置いていたのを忘れていたよ。
魔女:さて。材料は。
魔女:かぼちゃ2つ、人間の遺伝子1つ。
魔女:命の源になる血の結晶2つ。
魔女:それと。。
魔女:心臓2つ。 後は。
魔女:ミントの葉と、ミントの露を、それぞれに1枚ずつ。」
語り手:大きな魔法陣を床に書き出す魔女は。
語り手:命を吹き込む材料を魔法陣の、上に置いた。
魔女:「よし!
魔女:これで後は。。魔法を少し加えて。。」
語り手:魔女は歌いながら魔法陣を発動させていた。
魔女:「ふふふ笑
魔女:♪~さぁ、さぁー。
魔女:村人たちから渡されたかぼちゃさんたち、
魔女:命を吹き込むこの魔法陣に
魔女:その身を任せちゃいなさい♪
魔女:あっという間に、君たちは。
魔女:♪~可愛い可愛い双子に大変身!
魔女:名前をあげよう!
魔女:葉露(ハロ)、音羽(ウィン)。
魔女:これが君たちの名前だ。
魔女:さぁー。その目を開けてごらん?
魔女:きっと幸せな日々が待ってるよ!~♪」
語り手:魔女が歌い終わると同時に。
語り手:大きなかぼちゃに、変化が起きた。
語り手:それは、可愛らしいかぼちゃ帽子を被った子どもが2人。現れたと。
葉露(ハロ):「んぅー? あれ? 目が見える!?」
音羽(ウィン):「んゆー。。。なぁに?ハロ?まだ眠たいよぉー。」
葉露(ハロ):「ウィン、起きて!起きてよー! 僕達、人間になってるよ!!」
音羽(ウィン):「ふわぁー(あくび) あれ? わぁー!? 本当だ!! ハロ!ハロ!凄いねー!」
魔女:「ようやくお目覚めかい?」
葉露(ハロ):「あ!お母さん/お父さん、ありがとう!人間にしてくれて!」
魔女:「お母さんなんて、照れるねぇ笑」
葉露(ハロ):「だって僕たちに命を吹き込んでくれたんだもん!ね?ウィン?」
音羽(ウィン):「うん! お母さん/お父さん のおかげで話せる様になったし、歩けるようにもなった!」
魔女:「そうかい、そうかい。
魔女:喜んで貰えたのなら何よりだねぇ。」
語り手:ハロとウィンは魔女にお礼をいい。
語り手:本当に嬉しそうに笑ってたんだと。
魔女:「そうだそうだ。
魔女:葉露(ハロ)と音羽(ウィン)に絶対に守って欲しい約束があるんだよ。
魔女:いいかい?」
葉露(ハロ):「なぁに?」
音羽(ウィン):「約束?」
魔女:「2人が頭に被っているかぼちゃ帽子。それは決して脱いではいけないよ。」
葉露(ハロ):「わかった!」
音羽(ウィン):「もし仮に、脱いだらどうやなるの?」
魔女:「脱いでしまったら。魔法が切れて2人ともかぼちゃのお化けになってしまう。
魔女:だから。決して脱いではいけないよ。いいね?」
葉露(ハロ):「かぼちゃお化けにはなりたくない!!やだぁー!」
音羽(ウィン):「絶対に脱がないって約束する! 僕もお化けになるのは嫌だよ。。」
魔女:「約束さえ、守っていれば大丈夫さ。」
語り手:魔女はハロとウィンに食事を与え、布団を出し。
語り手:自分の子供の様に可愛がったんだと。
語り手:村人たちとの約束の日になり。
語り手:ハロとウィンを連れて、村へと移動することになった。
魔女:「いいかい?2人とも。
魔女:どんなことを言われても、帽子は脱いだらいけないよ?
魔女:何をされても、帽子だけは守るんだよ?
魔女:いいね?」
葉露(ハロ):「もちろん!」
音羽(ウィン):「分かってます!」
魔女:「良い子だ。」
葉露(ハロ):「えへへ// 撫でられた♪」
音羽(ウィン):「えへへ// 撫で撫で好き♪」
語り手:村人たちにハロとウィンを授けた魔女は。
葉露(ハロ):「僕達をかぼちゃとして育ててくれてありがとうございます!」
音羽(ウィン):「ありがとうございます! でも僕達の帽子を見て、かぼちゃ頭と呼ばないで!」
語り手:姿を変え。黒猫に。
語り手:ハロとウィンの今後を見守る事にしたんだと。
葉露(ハロ):「僕の名前はハロ!」
音羽(ウィン):「僕の名前はウィン!」
葉露(ハロ):「僕達は、かぼちゃから生まれた子供!」
音羽(ウィン):「僕達は、魔女に命を吹き込んでもらったかぼちゃさ♪」
葉露(ハロ):「僕は幸せ♪」
音羽(ウィン):「僕もハッピー♪」
語り手:あれ? 幸せなハロとウィン。
語り手:ハッピーなハロとウィン。
語り手:村人たちとずっとずっと。
語り手:幸せな生活を送るハロとウィンでした。。
葉露(ハロ):「ハッピーハロウィン♪」
音羽(ウィン):「ハッピーハロウィン♪」
葉露(ハロ):「お菓子をくれなきゃ」
音羽(ウィン):「イタズラしてみーんなかぼちゃに」
葉露(ハロ):「変えちゃうぞ!!」
音羽(ウィン):「なーんてね♪」
・:・・・・・・終わり・・・・・・・
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